豪雪で有名な深名線を踏破すべく、
ユースホステルを朝6時には出発。
深名線は深川と名寄間の121.8キロを結ぶローカル線。
名寄方面から朱鞠内へは、
1日5本しか列車ダイヤがない。
とーさん、かーさん、ラーメンさん、ドロンパ、あきら、トコねい、
ケイちゃん、バケラッタ、ニシジマ君(途中まで)、
そして、昨日、知り合ったばかりのがっちゃんも、雪の中を塩狩駅へ急ぐ。
塩狩駅を6時27分発の337D列車に乗車。
ただし、深い雪のために14分遅れでの出発となる。
次の和寒駅で下車(定刻6時35分着)して、早朝の駅前で記念写真。

(駅名とつららがよく似合う、北国らしい駅舎だった)
定刻7時ちょうど発車の急行礼文に乗り換える。
今日は早起きだったので、みんなちょっと眠たい。
寒い和寒駅前から暖かい車内に入って、ポカポカ良い気持ちになる。
ボックスシートに向かい合って座った眠気眼(まなこ)の
ラーメンさんとドロンパとが話していた。
ラーメンさん
「どーも、僕たち、ひとり旅で旅をしていたはずなのに、
このところ、みんなで移動していて、人に頼って旅しちゃっているよなぁ。」
ドロンパ
「しゃーないやん。」
ラーメンさん
「えーっと、今日はどこに向かっているんだったっけ?
今、なんていう駅に止まっているんだろう…
え!!!多寄駅(士別市)…た・よ・ろ・駅。」
ドロンパ
「…!」
まさに、「たよって旅をしている」話をしているときに到着した駅が
「たよろ」駅だったことに、
二人は衝撃を受ける。
彼らふたりの会話から、
ひとり旅がふたりに、
そして、同じ体験を共有する仲間が集まったグループを、
「たよろ会」と呼ぶようになったのだ。
名寄駅には7時34分に到着。駅のそばでモーニングで腹ごしらえ。
8時29分発の深名線朱鞠内行き942Dに乗車する。
列車は次第に山の中に分け入っていく。
雪の壁が窓からの視界を妨げるほど…ちょっと大げさかもしれないが、
雪のトンネルを走っているような気持ちになるところもある。

そして、朱鞠内駅に9時37分に到着する。

(この駅舎も、ローカル線の中間駅にしては堂々たる建物であった)



一面の雪景色の中を、ダム建設によりできた人造湖である朱鞠内湖に向かう。
途中、雪下ろしをしている民家があった。
頼んでみると、やってみて良いとのこと。
さっそく、雪下ろしを体験させてもらう。
厳寒の中だが、汗だくになる。
雪下ろしがどんなに重労働か、その一端を窺い知ったように思う。

(まねごとみたいな雪下ろしだったけど、大変だった)

(観光案内看板も、雪で半分埋まっていた)
こんな厳冬期に、何を好き好んで朱鞠内湖の展望台に向かう異様な集団である。
当然、道も雪に覆われ、踏み跡もなく、
新雪の中をラッセルしながら進む。
展望台に続く道も、雪の中で定かでないが、
雪に覆われているので、
逆にどこでも歩ける状態だ。

腰まで雪に入りながら進んでいく。
すぐ横には白樺の林があるが、
その上部半分ぐらいだけを雪の上に姿を見せている。

ようやくたどり着いた展望台も、深い雪に閉ざされていた。
雪をかきながら登ると、
そこからの眺めは、本当に銀世界。どこまで行っても銀世界だった。

素晴らしい快晴に光る雪の美しいこと、まぶしいこと。
この光景は一生忘れられないものだった。

みんなこんな雪の量を見るのは初めてで大はしゃぎ。
展望台を降りてからは、あたり一面の新雪の中を、
走り回り、ついには、「泳ぐぞー」と雄叫びを上げて、
ドロンパが見事なクロールで雪の中を泳ぐ!

雪の掛け合い、雪の中に倒し合いとなる。
みんな雪だらけだ。
きっと、ひとりだったら、
こんな雪の中を歩いてこなかっただろうし、
こんなにはしゃいで雪遊びをすることもなかっただろう。
仲間と旅する楽しさを感じ、
観光地でも何でもない、
ただひたすらの、
北の大地の雪原の美しさを感じた時だった。

(深名線湖畔駅にて)
みんな寒さを忘れていたが、
濡れたラーメンさんのバンダナが、
朱鞠内駅に向かって歩いているうちに凍ってしまい、
かちかちの薄い板のようになってしまったことから、
気温は氷点下を相当割っていたのだと思う。

朱鞠内駅13時25分発の928Dに乗車する。

(ホームも雪で一杯。駅名標と同じ高さまで雪があるのが分かる)

(新雪が積もって、何もかも、汽車の走る音も静かだった)

(年配の車掌さんと記念撮影。深名線にふさわしい国鉄マンの雰囲気を伝える)
約2時間かけて、深い雪の中をディーゼル列車は走り、
深川駅に15時30分に到着する。
深名線完全乗車の瞬間だ。

深川駅を16時13分発の807M急行かむい7号に乗車する。
今までのローカル線の気動車と変わり、
電車急行の登場に違和感を感じながら、
16時36分には旭川に到着する。

どうしても富良野線に乗ってみたいと思い、
行けるところまで行こうと、
16時43分旭川駅発の657Dに乗車する。
夕陽が傾き、何とか風景が見えるギリギリの時間。
雪の富良野線沿線の丘陵などを気動車の窓から堪能する。
美瑛駅に17時28分に到着。


すぐ、17時34分発の636Dに乗り換え、旭川に引き返す。
旭川駅18時40分発の814M急行かむい14号に乗車し、
札幌駅には20時34分に到着する。
塩狩から名寄、朱鞠内、深川、美瑛、旭川と旅して、
長駆、札幌に帰ってきた。
札幌駅にはシライシ夫妻が迎えに来ていて、
さろまにあん以来の再会を喜ぶ。
かーさんは、シライシ家に宿泊(通称・シライシYH)。
バケラッタは、ライオンズユースホステルへ、
ヘルパーとしてすごすために向かう。
残った、とーさん、ラーメンさん、ドロンパ、あきら、トコねえ、がっちゃんは、
今日は、大変長い距離を列車で移動しながらも、飽きもせず、
さらに、22時10分発の413列車急行まりも3号釧路行きに乗り込む。


みんなの熱い見送りを受けながら、夜汽車は静かに札幌駅を出発する。
夜行急行の堅い座席に身をゆだね、釧路にコトコトと向かうのであった。



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